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『なぜ部下とうまくいかないのか』書評まとめ

書評
この記事は約12分で読めます。

 

 

 

 

『なぜ部下とうまくいかないのか-自己変革の発達心理学』加藤洋平著の書評です。

 

点数 7/10

コメント

自分がなんとなく持っていた「内面的成長」のイメージが言語化され、視界がクリアになった気がする。時々この理論を思い出しながら、これからも成長していきたいと感じた。

 

この本は、僕がリーダーシップと自己成長について深く考えていたときに、友人に勧められて読みました。

 

どんな人におすすめ?

部下とのコミュニケーションで悩む人や、自分の成長が頭打ちになっていると感じ、ブレイクスルーを起こしたい人におすすめです。

 

この本は、人間的に成長し、器を大きくしたいと願う人にヒントを与えてくれるでしょう。

 

本書では、ビジネスパーソンに向けて、人間が成人してからも成長するという発達心理学の理論を紹介しています。

 

そして、その理論は、部下とのコミュニケーションに悩む課長の山口光という主人公が語るストーリーで明らかになってゆきます。

 

あらすじ

 

主人公の山口光が人財コンサルタント、室積敏正さんという師匠に出会って成長していくお話のあらすじです。

 

設定

山口光は、日本のとある大手製造業の課長。今45歳で、妻と2人の子供がいる。今の会社に入社してからは製品開発を担当してきたが、5年前に管理職になり、部下とのコミュニケーションを含めたマネジメント能力の伸ばし方で悩んでいる。

山口光

直近の人事評価もあまりよくなかったし、成長しろと言われても… どうしたらいいんだろう😣

 

自分のビジネスパーソンとしての成長について悩む山口は、悩みを抱えたままバーでワインを飲んでいた。

そこに室積さんが現れ、山口が飲んでいたカリフォルニア産のワインの話をきっかけとして2人は話し始める。

山口は、室積さんに高級ワインを飲んでいる理由を訊かれ、人事評価の結果が思ったよりよくなかったこと、上司に更なる成長を求めれらたことを打ち明ける。

 

室積さん

なかなか悩みが深そうですね。人間としての成長について、一緒に考えていきましょう。

 

成人発達理論の概要

 

本書で紹介されている理論を簡単にまとめました。

 

成人発達理論とは、発達心理学の一分野で、人が20歳を超えてからどう成長するのかについて研究された理論です。

 

一般的に人は、子どもから大人になるにつれ身体的・心理的に成長します。

しかし、20歳を超えて大人になってからの成長はどうなるのでしょうか。

 

人は、成人してからも知識やスキルに関する成長を遂げます。

しかし成人発達理論では、知識やスキルを発動する根幹部分である知性や意識も、一生かけて成長すると考えます。

 

つまり

 

 

人は成人したら成長が止まるのではなく、一生成長することができるということ

 

成人発達理論で扱う成長とは心や意識の成長です。

意識が成長すると、視野が広がり多くのことを認識できるようになります。

また、意識の成長により、物事の深みや機微を認識できるようになります。

 

ここで、視野の広がりは横広がりの成長です。

一方、物事の深みや機微を認識できるようになるのは、1つの視点を掘り下げる方向の成長です。

 

また、視野の広がりや自分を客観的に見られるようになることと関連して、「世界観の変化」も発達理論において重要なポイントです。

 

私たちは、世界を見るとき、それぞれ固有の「レンズ」を通して世界を認識しています。その「レンズ」のことを「意識構造」と呼びます。そのレンズが高性能であれば、物事をより俯瞰的に眺めることができたり、物事の細かな点にも気づくことができたりします。

 

そして、発達理論では、こうしたレンズの質的な差異を意識段階またはレベルと呼びます。イメージとしては、意識段階1のレンズがあったり、意識段階2のレンズがあったり、意識段階3のレンズがあったりするということです。

 

意識段階が高くなればなるほど、物事を広く・深く捉えることが出来るようになってくる。

 

私たちは意識段階の違いによって、世界の見え方が異なっており、知識や経験の取り入れ方も違えば、各人固有の容器によって加工されたアウトプットも質的に異なるものになる、ということがいえます。

 

実は、意識構造には「意味を付与する機能」が備わっていて、それが各発達段階で変わってきます。

 

また、重要な概念として、「主体・客体理論」というものがあります。

 

この理論を一言で言い表すと、人間の意識の成長・発達は「主体から客体に移行する連続的なプロセスである」ということ。

 

この理論で大事なのは、意識の成長・発達が進むにつれ認識世界が広がっていき、これまで捉えることができなかったものが見えるようになる、ということです。

 

発達段階1 : 成人以前の段階

 

本書で扱う成人以降の発達理論には含まれないため省略します。

発達段階2 : 利己的段階、道具主義的段階

 

・自らの関心や欲求を満たすために、他者を道具のようにみなす。

二分法的な世界観で、自分の世界と他者の世界を真っ二つに分けてしまうような認識の枠組みを持っている。

内省力が備わっていないため、自分の感情を客観的に捉えることができず、感情的になりやすい

 

⭐︎発達段階2の人への接し方 : 自分中心の視点から一歩離れた視点を取ってもらうような問いを投げかける。例えば、二人称視点。

 

発達段階3 : 他者依存段階、慣習的段階

 

組織や集団に従属し、他者に依存する形で意思決定をする。

他者の基準によって意志決定をする。

組織や社会の決まりごとや慣習を従順に守る。

・自分独自の価値体系がまだ十分に構築できていないため、自分の意見や考えなどを表明することが難しい。

・情報を受身的に取り入れることはできるが、それらを組み合わせて、新たな意味を構築する力が脆弱である。

・権威に屈しやすく、既存のものを鵜呑みにしてしみがちであるため、既存のものを超えた新しいものを生み出すことが難しい。

 

⭐️次の段階へのヒント : 自分の考えを言語化する習慣づけを強化し、自分の思考を整理する。そうすることで、「自分の内側の声」を発見できる。
Next Action : 内省をする時間をしっかりと確保する習慣をつける。その日の振り返りや、自分がその時に思っていることをノートに書き留めるという実践を行う。

 

関連 : なぜ大企業に自立型人財が少ないのか

 

大企業に自立型人財が少ない理由は、以下のように考えられます。

・「上司は偉く、部下は偉くない。」「年次の上の者は偉く、年次の下の者は偉くない」という思い込みが蔓延している。

・ポジションや年齢が上の人に対して、自分の考えや意見を伝えにくいような心理的なブレーキが存在している。

・組織階層の上の者が知らず知らずのうちに、階層の下の者に対して抑圧するような見えないメカニズムが生み出されている。

・階層の下の者が上の人に意見をしにくいようなメカニズムが大企業のなかに生み出されている。

 

⭐️対処法① 既存の情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭でそれらを咀嚼し、自分なりに意味を再構築していくという、これまでとは異なった新たな意味を生み出していけるような知性を身につける。
⭐️対処法② 既存の物の見方や権威の主張に対して疑いの目を持って、それらを超克していけるだけの意識の器を持つ。

発達段階4 : 自己主導段階、自己著述段階

 

自分なりの価値体系や意志決定基準を持つことができるようになり、自律的に行動できるようになる。

自分の内側にある声を発見し、それを表明することができるようになる。

・他者を独自の価値観を持つ大切な存在であるとみなし、敬意を表することができるようになる。

・自分の意見や主張を明確に語ることができる点に加えて、自分自身を合理的に律することができるようになる。

・仕事において、自ら意思決定基準を設定し、他者をうまくマネジメントできるようになる。

自分の価値体系に同化し、それに縛られるという限界を持つ。

・向学心があり、強い成長意欲を持っているが、垂直的な成長より水平的な成長を求める。(垂直的な成長とは段階が今より高度になること。また、水平的な成長とは、知識やスキルの獲得のようなもの。)

 

⭐️次の段階へのヒント : 他者の貢献を意識して、過去の成功体験に縛られないようにする。自分の意見と自分は別のものだと認識し、他者からのフィードバックを受ける。

 

発達段階5 :

発達段階5は、発達段階4で足りなかった要素を取り入れ、更に成長した段階です。本書でも明示的に「これが発達段階5だ」という言い方はされていません。発達段階5は、各個人が成長を志向し努力する中で到達するものと考えられます。

その他の重要概念

 

・ピアジェ効果

無理に成長・発達を促そうとすると、どこかで成長が止まってしまうこと

⭐️対処法 : その人にふさわしい課題と支援を提供しながら、その人自身で変わってもらう

 

・発達範囲

人はおかれた環境や役割などによって発達段階が異なる。そのばらつきの範囲のこと。

(ばらつきがあるといっても、意識の重心があることによって極端なばらつきは抑えられる。)

⭐️対処法 : 環境に適応したり体調を整えたりして、最高のパフォーマンスを出せるようにする。

 

・曖昧なもの

私たちの頭のなかには、常に色んな考えが浮かんでいるが、それらは往々にして曖昧で、なかなか捉えどころがない。

人間の成長は、曖昧なものを受け入れていくことによって初めて成し遂げられる。

⭐️対処法 : 曖昧なものを直視し、それを言葉にすることによって自分なりに受け入れる。

「人間の発達とは、曖昧なものを受け入れるプロセスである。」ジェーン・ロビンジャー(自我の発達研究の大家)

 

・プロフェッショナル人材

単純に何かしらの専門家ということを意味しているのではなく、主体的・自律的に行動できる個人のこと。

真の意味のプロフェッショナルは、業界のセオリー、ベストプラクティスを超えて、自らの経験をもとに自分なりにの考えや理論を生み出すことができる。

業界固有の決まりきったアプローチを鵜呑みにするのではなく、クライアントの特性に応じたアプローチを採用することができる。

ある種の「健全な批判精神」を持ち、自分の経験から持論を形成することができるため、世の中に価値のある新しいものを生み出すことができる。

 

まとめ

 

このまとめでは、私がこの本から学んだことや感想を共有します。

 

私がこの本から学んだことは、まず、一般に人間の「精神年齢」と呼ばれるものが「成人発達理論」として理論化されているということです。

 

この本を読む前から、なんとなく人の「器の大きさ」というものは意識していましたが、なぜ器が大きくなるのかということがわかりました。

 

発達段階を知ることで、自分がこれからどう成長していけばいいのか、また部下や後輩とどう付き合っていけばいいのかという方針を立てられるようになりました。

 

まだこの本を読まれていない方は、ぜひこの本を一度読まれることをおすすめします。また、既に読まれた方も、復習のためにこの記事を活用して頂ければ嬉しいです。

 

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